光と影の対比を繰り返す「皇室の世界」

皇室の世界において光と影の対比を繰り返すのは、なにも女性に限った話でもないように感じられる。

描かれる天皇の像そのものも、先代との比較によって成り立ってきた部分が否めないのではないか。

「栄光の明治」を体現した“大帝”明治天皇が没し、虚弱と言われた大正天皇が目指したのは気さくで文化的で家庭的な天皇だったと言われる。その大正天皇が没すると、昭和天皇には、明治を再現する強い天皇像が求められた。

父の影をつぐなう「贖罪の旅」

明仁天皇もまた、昭和天皇と戦争の時代を一つの「陰」として自らが輝いたことは否定できない。平和を希求する「慰霊の旅」とはすなわち、父の影をつぐなう「贖罪の旅」だった。

(大木 賢一/Webオリジナル(外部転載))
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