なぜ女子生徒は白以外の下着を着たがるのか

赴任直後の入学式で驚いたことがあった。

合格者説明会で見た中学生の髪型は、おさげ、ツインテール、ロングヘア、ショートカットなど多様だった。しかし、入学式に出席した女子生徒は、ショートヘアの生徒を除いて全員が頭の下のほうで髪を一つに結び、ヘアゴムの色も黒か紺に統一されていた。合格者説明会で髪型について厳しく指導されたのだろうと思われた。昔から、校内暴力やいじめへの対処のため、中学校の生徒指導は厳しいとされていたが、本校の生徒指導はそれ以上らしかった。

アンケート回答の続きには、女子生徒の下着の色についての記載もあった。

〔女子生徒の下着は白のみとし、白を着ているかを目で確認するのは行きすぎではないか。白い下着以外も許可してあげたらどうか〕

下着の色の規制については全国各地で話題になり、ブラック校則の一例としてマスコミにも頻繁に取り上げられていた。

私はこの話題に触れるたびに「そもそも、女子生徒はなぜ白以外の下着を着たがる(※5)のだろう」と思っていた。その答えがこのアンケートの続きに書かれていた。

〔白い下着は透けて見えやすいので、女子生徒は困っています〕

そうだったのか!

この答えに私は驚いた。だが、「白い下着は本当に透けやすいのですか?」などと誰かに尋ねて確認するわけにもいかない。そこで私は「白の下着透けやすい」でネット検索してみることにした。

※5 白以外の下着を着たがる
男子生徒が白以外の下着を着たがる理由は「格好つけ」だ。胸元にブランドのロゴが透けて見えるのが嬉しいのだ。学生時代の私がそうだったのだから間違いない。

判明した驚愕の事実

すると、肌色の布の上に白やピンク、ベージュ、紺などの布を並べ、その上に白い布を重ねて検証するサイトが見つかった。それによると、赤など濃いめの色とくらべて白色のほうが透けていた。着用時、「下着と肌の色のコントラストに差があるもの」が透けやすいと解説されていた(私はまたひとつ賢くなった)。

白いシャツを畳む女性の手
写真=iStock.com/Chet_W
※写真はイメージです

本当に下着の色を確認しているのなら明らかに問題だし、「白い下着が透けて恥ずかしい」のであれば、ただちに校則を改めるべきだ。そう思って校則を確認した私は驚くべき事実を発見した。なんと本校の校則には「下着は白色に限る」とする規定などなかったのである。