2026年度予算案の規模は「普通」
片山大臣の発言は、「規模(量)の追求」から「投資先(質)の追求」へシフトしたことを強調したもので、財政規律を重視する国際社会に配慮した表現と言える。
では、実際のところはどうなのか。
高市政権誕生後に成立した2025年度の補正予算は、石破前政権からの継続という側面もあったが、これから国会審議が始まる2026年度予算案には、高市政権の意思がより強く反映されている。
その2026年度当初予算ベースの歳出額を対GDP比で見てみると、実は過去30年間で12番目の水準にとどまっていることがわかる(図表1)。
つまり2026年度予算案は対GDP比で見れば、「野放図なバラマキ」では全くないということだ。
赤字国債の依存度は低下
高市政権の発足当初、「プライマリーバランス(PB)の凍結」も辞さない構えだった。
「プライマリーバランス」とは、国債の利払い費などを除いた、社会保障や公共事業などの支出が、税収と同額になっていることを意味する。
この水準より赤字が大きければ、赤字国債を発行して税収を補わなければならなくなる。そのため、財務省は財政健全化の目標として、プライマリーバランスの黒字化を掲げてきた。
ただ、高市政権はその後、財政の健全性は複数年度で確認する、といった表現で、当初よりも財政拡大に対してバランスをとったトーンを示している。
実際、2026年度予算案はプライマリーバランス黒字化を達成したものとなっている。
また公債依存度(国債収入/一般会計歳入)が24%台まで低下しており、「借金依存からの脱却」を数字上でも確認できる(図表2)。
一方、高市政権は政府効率化省を創設し、不必要な支出を削ることで成長に資する予算に組み替え、追加の赤字国債を抑制して政策を実行する「財政の持続可能性」を優先する姿勢も示している。
つまり2026年度予算案は「野放図なバラマキ」には全くなっていないということだ。


