生保「世帯加入9割」のカラクリ
『「生保レディ」の現代史』でも取り上げられ、また、プルデンシャル生命も「世界トップクラス」と述べるように、日本の9割の世帯が生命保険に加入している。たしかに、生命保険文化センターがまとめた「生命保険に関する全国実態調査」によれば、個人年金保険を含む世帯加入率は、89.2%である。世帯でみれば、ほとんどが何らかの生命保険をかけている。
かたや、「世帯」ではなく「人」、つまり、個人で見るとどうか。ニッセイ基礎研究所の有村寛氏のレポートによれば、日本は2020年時点で65%と、米国を含めた12市場では7番目、「ほぼ中間に位置している」という(「世界の消費者はどの位の割合で生命保険に加入しているのか 生命保険の国際比較」2022年11月22日公開)。
家の単位だと90%近いのに、ひとりずつだと3人に2人程度にとどまる。このズレはなぜ生じたのか。それは、生命保険に加入している理由に基づくとみられる。日本においては「労働収入が失われることへの蓄え」が主なものとして挙げられている。メインの稼ぎ手である父親(夫)が亡くなった場合の備えとして生命保険を掛ける。そのために、「世帯」レベルで、ほとんどが選択している。
ネットに拡散する「プルゴリ」
良くも悪くも、日本における生命保険は、それ以上でもそれ以下でもない。有村氏は、日本の団体保険と個人保険の加入率がそれぞれ、79.0%と31.0%と、2倍以上の開きがある点にも注意を促している。前者が会社などの経由、後者がひとりずつ入る、という違いがある。「ライフプランナーが生涯にわたるパートナーに」と売り出しているプルデンシャル生命が、いくら「ライフプランナー」を押し出しても、依然として、「保険のおばちゃん」のようなセールスの仕方が多数を占める。
そこで、プルデンシャル生命は、どうやって市場をとるのか。無理が出る場合があり、その無理を象徴するのが、ネット上で話題にされる「プルゴリ」や「ツーブロックゴリラ」と揶揄される「伝説の営業マン」たちである。

