国家による教育は、国家が指向する政策を実現するために要望される人材のイメージに従って、その骨子と内容が決まっていく。戦後の日本では、産業・経済の復興のために、工学部門に徹底して力を入れていたのだが、それは当時の国家の要請でもあった。

本書は、「今日の世界において、民主的市民精神のための教育はどうなっているのでしょうか? 非常に貧しいものであると私は憂慮しています」という危機意識のもとに、著者自らマニフェストであると宣言している書である。

【関連記事】
教養より「就職力」をつける! ビル・ゲイツが考える大学像
生涯格差2億円! 子供をフリーターにしない法
子どもの生きる力を育てる父親の役割
あの誇り高きフランスの大学が、英語による教育を拡大へ
林 修先生が教える「東大に入れる方法」“ちびまる子ちゃんの家”が理想でしょ!