9歳の娘に「月5万円」のお小遣い
それから時が流れ、自分が母親になったとき、私は娘にお金について教えるために、「おこづかい丸投げ制度」を実践しました。おこづかいの金額は「1カ月に5万円」です。娘は当時、9歳でした。
お金について細かく教えるのではなく、「自主性をもたせたい。どうすればいいだろう?」と考えたときに、「そうだ、私がアメリカで体験したことをやればいい」とひらめいたのです。
普通の9歳は、おこづかいをもらって小さな買い物をし、大きな買い物やお出かけは親と一緒というのが日本の一般的なケースかもしれません。そして娘の同級生は、だいたい5000円くらいのおこづかいをもらっているようでした。5万円というのは当時も今も9歳にはかなり大きな金額でしょう。
私は、娘にこのように言っていました。
「あのね、この5万円は好きなように使っていいけど、1カ月、絶対にこれ以上はあげない。洋服を買いたいならここから買えばいいし、学校帰りにアイスを買うのも、ノートや本を買うのも、全部自分で考えてやってみて。お出かけもこのお金でやるんだよ。ママはもう、何も買ってあげないからね」
最初は「えーっ」と戸惑っていた娘ですが、放っておいたら、自然にいろいろ考えるようになりました。
「この5万円を、どうやって使えばいいのかな?」
ディズニーランドも「自腹」で
9歳の子どもなら余裕で余るというわけではありません。授業で必要な文具なども全部そこから出すように指示しましたし、裕福なお友だちも多かったので子どもなりの「付き合い」もあります。
「ディズニーランドに行きたい」となったら、10年前でもワンデーパスポートは4500円。ドリンク代やチュロスなどの軽食代、好きなキャラのぬいぐるみを買ったりすれば1万円は消えますし、うかうかしていると5万円はすぐに消えます。
小学生もおしゃれをするので、「H&Mのワンピースとジャケットが欲しい」となれば、1万円はします。
「大きい買い物がしたいなら、ちょっと節約しなきゃいけない」
だんだん自分でわかってくると、娘は「今月は節約して、その分と足して次の月に買おう」と工夫を始めました。
「真木子さんは大胆すぎる」
「すごいと思うけれど、うちじゃ真似できない」
そんな声も聞こえてきそうですが、私は気にしませんでした。
人は人、私は私、娘は娘、わが家はわが家です。
私の人生は私のもので、それは自由ではないでしょうか。
ちなみに「おこづかい丸投げ制度」のポイントは、5万円という「金額」ではなく、「丸投げ」にあります。つまり、親が手取り足取り細かく教えるより、「まるっとお金をあげて、まるっと自分で考えさせる」ことが肝なのです。

