葬儀の簡素化と墓離れが「寺の経営」を直撃

ただ、21世紀以降、急速に広まった「継承されない墓」と、それに連動する葬儀の簡素化、ネット仲介業者による葬儀価格の見直しは、「お寺の経営」を直撃した。

僧侶でジャーナリストの鵜飼秀徳が2015年に著した『寺院消滅』(日経BP)は、葬式仏教として長らえてきた仏教が、各地で苦闘する姿が描かれている。

鵜飼は執筆の動機を友人僧侶からの「ここ松本では山間部で過疎化が進んでおり、寺を維持できなくなっています。東京などの大都市への人口の流出と地方の疲弊の流れの中に、寺院の存続問題があります」という連絡がきっかけだったと書く。