最高益更新、構造改革の真っただ中、イノベーションの途上……。それぞれの局面で求められているのはどのようなリーダーなのか。
営業出身の社長は24年ぶりだ。入社から27年間、一貫して半導体部品事業の営業に携わってきた。9代目社長にして、京都に本社を置く京セラにとって初の京都出身だ。創業者の稲盛和夫氏に就任報告すると「自分を殺し、公正無私の立場で判断するようにしなさい」とアドバイスされ、気持ちを引き締めたという。社員との親睦では鍋を囲んで盃を交わす。侃々諤々やりながら、一緒に課題を体感しモチベーションを高めていくことが、京セラの流儀だ。
――営業ではどんな仕事を?
京セラ社長 山口悟郎氏
【山口】1978年の入社後、すぐに半導体部品の営業に配属され、東京に10年、神奈川に5年いた。今から思えば、当時は半導体部品事業だけで毎年2ケタ成長。仕事をすればするほど売り上げが伸びていた。もちろん苦労したことも多い。難攻不落と言われたクライアントを担当したときだ。誰もが敬遠するような相手だった。どんなにアプローチしても注文をくれない。一所懸命通ったが、きついこともたくさん言われた。それでもへこたれずに通い、4~5年かかって大幅にシェアを高めることができた。
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