プレゼンテーションや人前での発言が苦手な人はどうすればよいか。元日本テレビアナウンサーの藤井貴彦さんは「私は人前での発言が苦手だった。多くの人の前で誤解や説明不足が無いようにメッセージを伝えるのは難しいが、質疑応答のスキルをあげる努力をすることで乗り越えた」という――。
※本稿は、藤井貴彦『伝える準備』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。
質疑応答が会見の「満足度」を高める
企画のプレゼンテーションや企業の会見などでは、たいてい、その後の質問に対する「想定問答」などが準備されます。
実は、その受け答えの質が、プレゼンテーションや会見の「満足度」を高め、信頼を広げていきます。
これを私たちの生活に置き換えてみると、どうでしょう。
まず、普段、話し慣れていない人が多くの人の前に出て、誤解や説明不足がないように発言するのはなかなか難しいものです。
ただ、話し終わった後、相手からの質問や内容の確認など、質疑応答に対して答えるのは、それほど難しいものではありません。
またそれができれば、たいていのメッセージは伝わります。
話すのが苦手な人がスキルを上げられるとするならば、ここです。
アナウンサーなのに人前での発言が苦手だった
実は私も、人前での発言が苦手でした。
「アナウンサーなのにそれでいいのか!」というご指摘が聞こえてきそうですが、残念ながら事実だったので、私は苦手な部分を分析し、鍛える努力をしました。
その努力とは2つあるのですが、まず1つ目。
これは何度もお伝えしていることなのですが、「言葉選びに力を注ぐこと」です。
話が苦手な方は私を含め、長く話すことが苦手なようです。
ですからスピーチ自体を短く、エッセンスだけを伝え、早めに質疑応答に入ってしまおうという作戦です。
ただ、その後の質疑応答まで短く終わってしまわないように、聞いている人の頭に残るフレーズを用意しておきたい、ということなのです。
具体的にはまず、自分の言いたいことを紙に書き出します。たくさん書いて、ランダムに書いて、そこからやっと文章を整えます。
ある程度まで進むと、ぼんやりフレーズが見えてくるから不思議です。

