NHK朝ドラ『あんぱん』で、やなせたかしの妻をモデルにした主人公・のぶが「頑張ったつもりだったけど、何者にもなれなかった」と涙ながらに語るシーンは大きな反響を呼んだ。脚本を担当した中園ミホさんは「思うように生きられなかった世代の女性たちから共感の声が数多く届いた。このセリフは、同窓会で友人から聞いた言葉がヒントになっている」という――。

※本稿は、中園ミホ『60歳からの開運』(扶桑社)の一部を再編集したものです。

肩の痛みに悩む中年日本人女性
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胸を打たれた『赤毛のアン』作者の言葉

「曲がり角の先に何があるのかはわからない。でもきっと素晴らしいものがあるに違いない」

朝ドラ『花子とアン』で引用した『赤毛のアン』の作者、L・M・モンゴメリーの言葉です。私はこの一言で、翻訳家・村岡花子のドラマを書こうと決めました。この言葉をどうしてもみなさんに伝えたかったのです。

人生には必ず、横殴りの雨に降られたように、今までのすべてが崩れてしまうことが起こります。

その時に、「この先、これをきっかけにいい変化が起きて、必ずいいことが起きるんだ」と信じて暮らすのと、「このままガラガラと落ちていくんだ」と絶望にうずくまるのだったら、たとえ結果は同じだったとしても、前者である方が幸せだと思うのです。少なくともその瞬間は、ずっといいはずです。ここは何かの入り口で、必ずその先にはいいことが待っていると思えば、絶対にそちらの方が、気持ちがラクではないでしょうか。