心に残す一番簡単な方法
復習と同じくらい意識してほしいのが、覚える際に「心に残るようなトリガーを作る」という質の部分です。思い出すきっかけになるものをトリガーと呼びますが、このトリガーが強ければ強いほど、多ければ多いほど思い出せる可能性は高まります。
ただ単に名字だけを復唱して覚えようとするのではなく、雑談をして趣味や出身地を聞いたり、共通点を探したりして、トリガーを強めて増やす工夫をしてみましょう。
家族や親友の名前を覚えていられるのは何度も出会っていて自然と復習できているからですし、好きなアイドルやスポーツ選手などを覚えていられるのは好意を持っていて色々な情報と共に心に残っているからです。これらを初対面の名刺交換をする際にも活用してみましょう。
質を高める最も簡単な方法は、相手に興味を持つことです。好きなこと(あるいは嫌いなこと)は心が動き、結果として記憶に残りやすいです。
「どうせその日しか会わないだろう」と思ってしまうと、本当に記憶に残らなくなってしまいます。もしその可能性があっても、「この人に興味がある」「もっと知りたいな」と思って名刺交換をしてみてください。それだけで思い出せる可能性が少し上がります。
その他の方法として、同じ名前の有名人や知り合いを想像するのもよいトリガーになります。名刺交換をした際に名前を聞き流すだけだとただの文字の羅列にしかならず、印象に残りません。相手の名字や名前から、同じ名前の有名人や友人、知り合いを想像するだけで「意味のある言葉」になり、思い出せる確率が高まります。
とくにお勧めの雑談テーマ
質を高める工夫として、雑談をするというのもおすすめです。一見関係ないように思われるかもしれませんが、ささいな情報がトリガーとなって思い出せることは意外によくあります。
学生の頃、先生の雑談や小話を覚えていて、それをきっかけにテスト中に大事な情報を思い出せたという経験をした方も多いでしょう。
雑談は記憶に残りやすいです。とくに、自分の興味がある情報や想像しやすい話は印象に残るので記憶に残ってくれます。
これを利用して、初対面の人やこれから仲良くなりたい人と雑談をしてみてください。自分の好きなジャンルの話や知識があるもの、仕事に関する雑談などがとくに印象に残りやすいと思います。

