※本稿は、梶尚志『更年期の不調の原因は栄養不足が9割』(あさ出版)の一部を抜粋・再編集したものです。
不調の原因は「食べない」こと
更年期の食事について話していると、よく「どんな食材がいいですか」「何を食べればいいのでしょうか」といった質問をいただきます。
たしかに食材選びは大切ですが、その前に見直してほしいのは「ちゃんと食べているかどうか」。
体型が気になって食事を抜いたり、家事や仕事に追われて食事の時間がとれなかったりして、「朝は何も食べない」「昼はパンだけで済ませる」といった食生活の方も少なくありません。
結果として、1日に必要なカロリーをきちんと食べられていない人が多くなっています。
体調がすぐれない、疲れやすい、気分が落ち込みやすい……。こうした不調の背景には、栄養不足が関係しているケースがとても多いのです。
私たちの体は、食べたものを材料にしてホルモンをつくり、自律神経や内臓の働きを支え、体温を保っています。タンパク質や脂質、ビタミン、ミネラルなどが不足すれば、体のバランスがくずれて、さまざまな不調があらわれやすくなります。
「食べていない人ほど体調が悪くなりやすい」というのは、栄養療法に取り組む医師のあいだでは、よく知られた事実です。
更年期こそ「朝しっかり」が鉄則
更年期の不調を軽くするうえで、まず土台になるのが「食べること」。それも、1日3回、バランスよく食事をとることがとても大切です。
とくに注意したいのが、朝食です。「時間がない」「食欲がない」「活動には影響しない」など、さまざまな理由で朝食を抜いたり、軽く済ませてしまう方も少なくありません。けれども朝食は、その日の体と心の調子を左右する、大事なエネルギー源です。
更年期には、ホルモンバランスや自律神経の働きが不安定になりやすいため、朝のエネルギー補給ができていないと、さまざまな不調につながることがあります。たとえば、血糖値が不安定になり、イライラしやすくなったり、疲れが抜けなかったり、集中力が落ちたりといった変化が出やすくなります。
また、生活習慣病の予防という点からも、「朝をしっかり、昼はほどほど、夜は軽め」という“逆ピラミッド型”の食事スタイルが推奨されています。
とくに更年期以降は、夜にたくさん食べると胃や腸に負担がかかり、翌朝も食欲が出ず、また朝を抜いてしまうといった悪循環に陥りやすくなります。
「何を食べるか」だけでなく、「いつ食べるか」も体の調子に大きく影響します。


