結婚相談所で婚活をしている人は、相手のどんなところを見ているのか。主宰する結婚相談所でカウンセラーを務めている大屋優子さんは「どんなに素晴らしいなと思った相手でも、貯金額が少ないということだけでフラれてしまった男性もいる。ただ、貯金のことばかりに気を取られてしまうと、チャンスを逃してしまう場合もある」という――。
顔を覆ってうつむいている男性
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「預貯金額」を知れるのはいつか

結婚相談所の婚活は、男性は公的に証明された年収を表記することが必要である。

それに対して、女性は、年収の表記はマストではないが、年収を表記した女性のほうが成婚する確率が高いと言われている。その理由は、ほとんどのカップルが共働きであるということに加え、年収を最初から開示することによって、バランスの取れたご縁が生まれやすいからであろう。

また、結婚相談所に登録されたプロフィールには、「資産」という欄があり、ここには自分が所有している不動産や、金融資産を記入する。「親所有と断りを入れれば、親の不動産も記入できる。

とはいえ、登録しているほとんどの会員が、金融資産については「預貯金」とだけ記入し、具体的な金額は記入していない。結婚相手が所有している、預金額はいったいいくらなのか、非常に気になるのは当然だが、実際に具体的な金額を知れるのはどのようなタイミングなのだろうか?

34歳、大卒、男性、年収550万円、会社員。

大学時代の友人たちは、結婚し子供を授かり、どんどんと自分より先の人生を歩いているような気がする。地元である茨城県の高校時代の友人たちに至っては、すでに子供は小学校の高学年になる。夏や年末年始に実家に帰ると、親からは「結婚しないのか」と耳にタコができるほど言われる。

彼自身は、大学を卒業後、同じ会社に勤務し、給料も上がってきた。

結婚したくないわけではないが、家と会社の往復で、出会いはない。マッチングアプリにも登録してみたものの、メッセージのやりとりまではいくが、直接会うまでにはなかなかいかない。

自分の年齢を考えて、子供を授かってからの定年までの時間を考えると、いつどこにあるかわからない出会いを待っているより、結婚を目的に動くほうが良い。ならば、婚活を進めるための手段として、結婚相談所はうってつけだ。