以来、これまでに中永が診たクマ外傷の症例数は100に近い。とくに秋田大学医学部に赴任した2008年以降、症例は加速度的に増えていき、2023年には1年で20例を診た。

『クマ外傷 クマージェンシー・メディシン』は、その20例の症例をもとに中永をはじめとする秋田大学医学部で救急医療を担当する7人の医師がクマ外傷の実態を解説した稀有な本である。