保育園で暴れる息子の発達障害を疑うママ
前稿では、教育現場で普通の子どもが発達障害と疑われ、そう診断されてしまう「発達障害ブーム」について、背景に「教員の余裕のなさ」があることを述べました。
今回は、親子間の緊張によって子供に「発達障害らしき行動」が出てしまい、母親が発達障害を疑ってしまった事例を紹介します。
事例は事実を基にはしていますが、一部加工・修正しています。
「毎日、保育園から連絡が来て疲れる」という訴え
筆者のカウンセリングオフィスにある若い母親が来談しました。申し込み欄には「子どものことで」とだけ記入されています。彼女の名は加山瑠美さん(仮名・29歳)、5歳になる息子・健太くんがいます。
彼女は健太くんが発達障害なのではないかと疑っています。
あいさつを済ますと、加山さんは切羽詰まった口調で話し出しました。
「子どものことで。息子は5歳で保育園の年長です。毎日毎日、園から息子が『お友達のおもちゃを取り上げた』『喧嘩した』とかの連絡が来て、ほとほと困ってしまって。園からは発達障害かもしれないと言われて、保健所の健診でも『ちょっと落ち着きはないかもしれない』と指摘されました。だけど、そこの保健師さんに『お母さんが落ち着けば息子さんも落ち着くかもしれない』と言われ、ここを紹介されました」

