家族や友人、同僚から「ねえ、ちゃんと話聞いてる?」「この話、つまらない?」などとイヤな顔をされたことはありませんか?
人が話しているのに、スマホをいじってうわの空。相手に視線さえ向けず生返事。その何気ない行動が、運の神さまから嫌われる原因です。
さて、あなたはどんな地雷を踏んでしまったのでしょうか?

「あなたのことを大切に思っていますよ」のサインを送る

前回の第17話で、自己重要感について詳しくお話ししました。自己重要感とは、簡単に言えば「自分を価値ある存在と思いたい」という欲求のこと。誰もが例外なく持っているものです。自己重要感が高まる場面はいろいろありますが、その一つが誰かが自分の話をじっくり聞いてくれたときです。これに関しては、興味深いエピソードがあります。

私の会社にF君という青年が新入社員として入ってきました。控え目で目立つタイプでもありません。真面目ではあるものの、大きな成果も見られません。ところが、F君が入社して2年が過ぎた頃のことです。何人かの社員に優秀な若手は誰だと聞いたところ、ほぼ全員からF君の名前が挙がったのです。その理由は「人の話を黙って真剣に聞いてくれるから」でした。

(構成=金原みはる イラストレーション=髙栁浩太郎 撮影=大崎えりや)