恋愛が消費と同等になった高度情報化社会

しかし一方で、このような欲望が、美しさや獲得すべき価値の基準として白人を設定してきた美容やファッションの広告によって駆動される消費行動と地続きの関係にあることも事実です。

さらにいえば、マッチングアプリの普及によって、恋愛・交際が条件検索や振るい落としという膨大な時間を費やす選択の上に成り立つ行為になっていることも、このような「男磨き界隈」の出現の背景にあるといえるでしょう。

スウェーデンのコミック作家リーヴ・ストロームクヴィストは、高度情報化社会における恋愛のあり方を論じた著書『21世紀の恋愛 いちばん赤い薔薇が咲く』で、恋愛が消費と同等の行為になったことを指摘しています。ストロームクヴィストは哲学者ビョンチョル・ハンの言葉を引き合いに出して、このような状況を次のように言い表しています。