「男らしさ」でブランドを築いたリポビタンD

先ほど「ずいぶん前に見たリポビタンDの広告に重なって懐かしさを感じつつ」と書きましたが、筆者の記憶にあるリポビタンDの広告は、1980年代から1990年代に放映されていたテレビCMです。屈強な男性俳優が二人組で登場し、全力疾走したり、跳び上がったり、崖をよじ登ったり、濁流に飲み込まれたりするハードなアクションを繰り広げる様子がドラマティックな映像で描き出され、締めくくりに「ファイトォーッ!」「イッパァーツ!」と勇ましく声をかけあうのがお決まりの展開でした。

CMの終わりには「肉体疲労時の栄養補給に、リポビタンD!」と男性の声でナレーションが流れるものの、映像で表現されているのは力みなぎる男性の強靭な身体であり、「肉体疲労」について伝えるものではありませんでした。

その後、2010年代以降のCMではアスリートやスポーツチームを起用し、ハードなアクションよりも、試合に挑むアスリートを応援する側面をより強調する内容になりました。錠剤タイプのリポビタンDXとともに「疲労回復」の効能を描くことに重点を置いた広告も制作されています(*1)