新品のものでも、1年使っていなければ処分する

処分する基準としては、1年使っていないものは、ものと向き合って、これから本当に使うかどうか考えていきます。多くの人が、なかなか手放せないのが新品のもの。ボールペンやメモ帳など、新しく買ったものがいっぱいあるけれど、使っていない。捨てるのがもったいないけれど、使うあてもない。そんなときは人に譲る、寄付するという手があります。それもできないときは、私の考えは、それを生産した人にお金を支払い、その方が生活できている、ものを買ったことで経済を回したよ、ということでいいのではないかということです。

ものを捨てられない人は、すごくやさしい人です。ものにも人にもやさしすぎて捨てられないことがあるので、そこはもう一度、自分がどんな暮らしをしたいのかということに立ち返って、ものを手放すことを考えてほしいですね。

最終的に、ものの量はクローゼットや押し入れに7割収納できる量になるのが理想です。そして残りの3割は、空き空間にします。というのは、今回のコロナ禍でみなさんも感じられたように、今は備蓄が必要な時代です。収納に3割の余裕があれば、そこにマスクやトイレットペーパーなどの備蓄を入れて、使っては足し、使っては足し、と流動的に活用できます。収納に余裕がないと床にストックを置き始め、どんどん散らかっていきます。収納は7割まで、3割は空きスペースをつくると覚えておいてください。

夫や子どもに協力してもらうには

とにかくこの3日間の合宿プログラムは、家族一人ひとりが取り組むことが大切です。家族それぞれが、どこに何があるかを把握していることで、リバウンドしにくくなるからです。夫や子どもには「自分のことは自分でする」ことを伝えましょう。お子さんが自分でできる年齢なら、教科書や文房具、洋服などはすべて自分で片づけさせます。

ただ、だんなさんに関しては喧嘩になるので、あまり口を出さないほうがいいですね。だんなさんが片づけるときに「これは使わないんじゃない」とか「これは着ないんじゃない」と言って、責めてはいけません。いくら言っても人は変わりませんから、まず自分が変わる。片づけない部屋は、“隣の101号室”と思いましょう。自分の場所は区切って、そこをぐうの音も出ないぐらいピカピカにすると、101号室の人もやがて自分の部屋もきれいにしようという気になるものです。

パブリックスペースを片づけるときは、備蓄の食品の賞味期限や個数のチェックは、お子さんに頼むといいですね。だんなさんには捨て方を調べてもらい、捨てる場所を確保して、重いものは捨ててもらうとよいでしょう。

この「片づけ合宿」というひとつのプロジェクトを成し遂げることで、家族の絆は深まり、家族一人一人がやるべきことができる土台ができるので、2021年は何の心配もなく、それぞれの場所で活躍できます。ぜひトライしてください。

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