339円のかつ丼も、1万円超の塊肉もある

オーケー銀座店は、近隣に勤務している人の買い物の味方にもなっているようだ。銀座地区はランチが1000〜4000円とかなり高いので、「ロースかつ重(カナダ産三元豚使用)339円(税抜)」「本格ガパオライス398円(税抜)」といった多彩な弁当メニューは胃袋の満足と財布の優しさの二刀流で人気となっている。

他の店と差別化された、銀座らしい高級食材を使った商品も販売されている。店内を覗くと、富裕層に合わせたフルーツの盛り合わせや、1万円を優に超える塊肉も売られていた。数量限定の「黒毛和牛A5焼肉弁当759円(税抜)」などはコストパーフォマンスも良いため、品切れの場合も多くなっているという。

写真提供=オーケー
果物売り場

銀座の建築現場で働く北池袋在住の40代男性は「低価格スーパーが家の近くにないため、仕事帰りに立ち寄るようになった」という。「安かったので」と重いお米を買われていた。日常の食べ物を仕事帰りに銀座で買い、電車に乗って家に帰るという、ひと昔前では考えられなかった購買行動も生まれている。

冷凍食品コーナーは人がまばら

但し冷凍食品は遠方からの顧客も多いため、買い物を躊躇する顧客も多いようだ。筆者が店舗を視察した2度いずれも、買い物客でにぎわう生鮮食品エリアなどと比べ、冷凍食品エリアはお客はまばらに見えた。オーケーは「保冷剤・保冷バッグなどの関連購買を促し、お客さまが安心して買い物してもらえる工夫をしている」といい、エリア特性に合わせた試行錯誤をしているという。

写真提供=オーケー
冷凍食品コーナー

また銀座という土地柄、飲食店の業務用の商品を買うお客も取材中多く見られた。

自転車で約10分ほどの距離にある八丁堀で和風バルを経営する60代の男性は、特にお酒が安いので頻繁に買い物に来るらしい。

オーケーに聞いてみると、業務用の売れ筋商品としては、国産黒毛和牛A5のブロック肉、キユーピーの「ごまドレッシングカロリー30%カット500ml(シーザー・和風たまねぎ)」、ダイショーの「焼き肉のたれ565g」、なとりの「業務用食塩無添加ミックスナッツ1000g」などがあるという。