国語力を上げる「2つのボードゲーム」
ボードゲームとは、テーブル上で遊ぶアナログゲームのことを指します。すごろくや人生ゲームなどが有名ですが、海外のゲームも含めて、大人から子どもまで楽しめるさまざまな内容のものがあります。
ボードゲームを学習の一環に取り入れている樂志館(合同会社ディープグラウンド)の末廣泰翔先生と、国語とボードゲームの関わりについて話をしたことがあります。
末廣先生は、「ボードゲームによって、説明を整理しながら聞く力、ルールを読む力、仕組みを理解して分析し、勝つためのストトーリーを思考していく力が身につきます。これって、すべて国語において大切な力ですよね」と話されていました。
また、国語力を高める具体的なゲームもご紹介いただきました。
1.ドリームオン!(DREAM ON!)
絵から想像力を働かせて、全員で協力してお話を作り、その後記憶によってそれを再現するゲーム。ストーリーや文脈を組み立てていく力、気持ちや展開を考える力が身につきます。
2.ウォッチャ(WOCHA)
絵に対してどの言葉を充てるかによって、しりとりを成立させていくゲーム。例えば、マトリョーシカの絵を見て「人形」「姉妹」「大は小をかねる」など、言葉を連想して繋いでいきます。絵という具体的なものを抽象的な言葉で置き換えていく、非常に国語的なゲームです。
我が家には「ローリーズストーリーキューブス」というゲームがあります。
絵が描いてあるサイコロを転がして、その絵から連想されるストーリーを作り上げたり、交互に物語をつないでいったりする遊びです。これもなかなか盛り上がります。
「カタカナ語」を使わずに説明すると…
子どもたちの頭の中にあるストーリーを言葉にしていくゲーム。勝敗の決め方は難しいですが、言葉の力を高めていくのにうってつけです。
ほかには、「ボブジテン」というカードゲームも楽しみながら言葉の感覚を身につけられます。
「チョコチップクッキー」などの指定された言葉を、カタカナ語を使用せずに説明していくというゲームです。この場合、「茶色くて甘い小さな粒が入った、せんべいのような形の丸くて甘い焼き菓子」などでしょうか。
このゲームの素晴らしいところは、相手に伝わっていないと思ったら、言い換えに次ぐ言い換えを考えなければいけないところです。ほかの物にたとえる力も身につき、コミュニケーション能力が大きく向上します。
いくつかゲームをご紹介しましたが、「やってみたい」と感じるものはあったでしょうか?
これらのゲームはいずれも、連想したことに言葉を当てはめて、言葉をうまく使いこなしていかなくてはいけないものです。ゲームを楽しみつつ、ゲームに勝つための思考が言葉の力を鍛えてくれるものとなっています。
国語力アップのためのゲーム、ぜひ試してみてください。