夏以外の寝室の適温は約16~19度、湿度は50%
寝るとき、クーラーや暖房の温度調整に悩む人も多いと思います。
夏だと寝室の適温は約26度、湿度は50%と言われ、それ以外の季節は、室温16~19度、湿度50%が目安になります。
ポイントは、実際に温湿度計を見て調整すること。アスリートやビジネスパーソンをサポートする際も、睡眠の見える化のひとつとして、部屋には必ず温湿度計を置いてもらっています。
特に夏は、エアコンを26度に設定しても実際の室温は28度ということがあり、ギャップがあるものです。クーラーの設定だけに頼らないほうがいいのです。
冬場は乾燥しがちなので、加湿器で潤いを加えましょう。
梅雨の時期は、気温は低くても、湿度が70~80%もあり、ジメジメして不快な夜もありますよね。そういったときは除湿器の出番ですが、手持ちの除湿器がない場合は、本書で紹介している「ペットボトルの除湿器」を使うのもいいと思います。
皮膚表面に冷気が直接当たると、自律神経の働きが鈍くなる
「クーラーをつけると体がだるくなる」と言う方がいますが、それは多くの場合、体がクーラーの風に直接当たっているのが原因です。
皮膚表面に冷気が直接当たると、自律神経の働きが鈍ったり、毛細血管の血流が悪くなったりして、そのために疲労物質が体外に出にくくなり、だるくなると言われています。
また、扇風機は、体に当てるのではなく、空気を対流させるのに使うのが一番です。
特に夏の日中は暑いので、日中に壁や家具などが溜め込んだ熱(放射熱)が夕方以降に発散されて、部屋の中が暑くなります。
でも、寝る30分~1時間前に、一度扇風機で壁を冷やすとだいぶ違います。
扇風機の風が涼しくなるし、エアコンの効きも違ってくるのです。
ずっと閉め切っていた部屋なら、少し風も通すといいでしょう。
冷たい空気は下にたまるので、夏はエアコンの風向きを一番上に向けておくのがポイントです。プラス、サーキュレーターを使うと温度管理しやすいです。
冬は逆に、エアコンの風向きを真下にしてください。温かい空気は上に上がるので、エアコンの羽根を下に向けることで空気を対流させるのが、部屋をムラなく温めるコツです。