メガバンクや大手証券会社の脅威となる

金融を百貨店・商業開発に次ぐ第3の柱とする高島屋では、外商により得られたシニア・富裕層の顧客基盤と経験値を生かしながら、資産運用や資産管理などの金融サービスを提供し囲い込みを進めている。

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一方、新興富裕層といわれる30代から40代の都心に住むキャッシュフローリッチや、既存富裕層の次世代にあたる若年富裕層だけでなく、デジタルネイティブ世代など若年層の取込みが課題となっている。このため、スゴ積みやネオバンクなど独自の金融サービスを提供することで、顧客の利便性や満足度を高めて顧客を囲い込むことに加え、金融事業からの収益拡大を進めている。「消費から投資への社会」が進むなか、メガバンクや大手証券会社など既存の金融機関にとっても、高島屋の金融サービスの拡大は脅威となろう。

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