思春期の親子の距離

日常的な会話のやりとりはありますか?

思春期は、親に対して距離を置きたがる時期です。でも、親がコミュニケーションを諦めてはいけません。子どもに無関心になったり、無視したりしたくなる気持ちは分かりますが、ポジティブな表現を心がけつつ声掛けを続けるようにしましょう。

ふり返りポイント:直接対話以外の声掛けも検討
直接の会話が減りがちなら、LINEなどを通じて声掛けをしてみるのもよい。親子の会話のチャンネルが増える。子どもにとってはかえって話しやすいことも。

ポジティブ声掛けリスト

<日常の声掛け>
「おはよう」「いってらっしゃい」
「気をつけて」「今日は~な日だね」
「いってきます」「おかえり」「お疲れさま」
「待っていたよ」「お茶いれたよ」
「ごはん食べよう」「お風呂わいたよ」 など

<ほめの声掛け>
「ありがとう」「うれしい」
「楽しいね」「助かったよ」
「いてくれるから安心だよ」
など

<感謝の声掛け>
「すごいね」「やったね」「さすがだね」
「がんばったね」「上手だね」
「あなたならではだね」
「もうかなわないな」「うまくなったね」
「えらいね」 など

出所=『思春期の子の「うつ」がよくわかる本』(大和出版)P68 イラスト すずきえりな

子どもに手をかけすぎない

子どもが自立する機会を奪っていませんか?

親の正論や心配が、子どもの自立心をくじいてしまうことがあります。過干渉になっていないか注意しましょう。ただ、神経発達症の傾向がある子の場合、親が手をかけざるを得ない場合もあります。年齢と子どもの発達の程度を考えながら関わることが大切です。

出所=『思春期の子の「うつ」がよくわかる本』(大和出版)P70 イラスト すずきえりな

<過干渉>
心配で放っておくことができない。本人が自己表現する前に感情を言葉になおす。よかれと思って、本人の状態をよく観察せず一方的に励まし続ける。