男性は子孫を残したい生き物だから、浮気や不倫をする
Nさんは今まで秘書業務や転職エージェントとして従事してきたが、昨年念願の社会保険労務士の試験に合格したため、転職をきっかけに人事職として働いている。今後、人事としてのスキルを身に付けながら、将来的に勤め先の役員に昇進することも視野に入れ、日々仕事に打ち込んでいるという。職業柄、昔から経営者や役員の話を聞く機会が多く、働き始めてから仕事を通じて男性に対する考え方や結婚観を変えていった。
インタビュー前に実施した未婚者への結婚観に関するアンケートでは、“お互いの同意、契約ありきでの重婚であれば”結婚してもいいとNさんは回答している。
結婚を前向きに考える条件として「選択的夫婦別姓制度の導入」「不妊治療の補助」「扶養制度の廃止」などが並ぶなか、Nさんの回答はかなり目立っていた。
男性が重婚を希望するのならわからなくはないが、女性が重婚を希望するケースは珍しいのではないだろうか。
仮に重婚が許されるようになれば、自分のパートナーに自分以外のパートナーが存在するということになる。どうしてなのだろうか?
「男性は子孫を残したいという本能があるし、だから浮気や不倫をするじゃないですか。でも、奥さんを大切にしていないわけではなくて、奥さんとは違う女性にも魅力を感じるように身体ができているから、おかしいことじゃないと思うんですよね」「男の人は、やっぱりひとりの人を愛するのは難しいんじゃないかな」ということらしい。
お金があれば子育てはひとりでも可能
女の人はおいそれとは身ごもれないが、男の人はいつでも子どもを産ませようと思えば可能である。肉体的・精神的ともに、いつでも子孫を繁栄させることができるような本能が備わっているとNさんは解釈しているようだ。日本社会は一夫一婦制を取り入れているが、生物学的には少し不自然であると捉えているのも自身が今まで結婚してこなかった理由のひとつであるそうだ。
もちろん、重婚は女性にとってリスクになる側面はあると考えている。女性は出産することになれば、しばらくの間は働くことができない。精神面も不安定になり、体調の変化もあるだろう。その間の金銭面含めたサポートは必ず必要になる。子どもが生まれてからも旦那さんの支えやベビーシッターなどの活用は必要となるが、お金さえあれば、ストレスなく子育てができると思っている。それは、愛情の有無ではない。そのため、お金が十分に担保されていれば、重婚はありだとNさんが考えている。Nさん自体は子どもについてはまだわからないという。将来、結婚することがあれば配偶者と相談のうえで決めたいそうだ。今まで、結婚や出産に対する焦りの気持ちも持ったことがないという。