投資信託の購入でポイントが貯まる
品揃えと手数料から考えると、SBI証券、楽天証券、マネックス証券が有力な候補といえます。
投資信託、日本株、米国株の品揃えは3社に大きな差はなく、申し分ない内容です。投資信託、日本株、米国株の売買手数料は3社とも無料なので、手数料も同等です。サービスも充実しており、3社とも、日本株を1株単位で買える「単元未満株」も取り扱っています。楽天証券では、単元未満株投資の「リアルタイム取引」では実質的な手数料がかかりますが、1株投資を長期で続けたい人以外は気にしなくてもいいでしょう。
NISA口座の開設はほとんどの手続きがネットで完了します。申し込みから口座開設、利用開始までのスピードは、ほぼ互角でしょう。スマホアプリの使い勝手にも大きな差はありませんが、SBI証券より楽天証券のほうが画面は見やすく、使いやすいという意見が多い印象です。
もう一つの重要な比較ポイントは、クレジットカードでの投資やポイント還元の内容です。
主要なネット証券ではクレジットカードで投信の積立購入ができ、クレジットカードのポイントを貯めることができます。SBI証券では三井住友カード、楽天証券では楽天カードといったように、使えるカードの種類が指定されています。
楽天証券では楽天カードでの積み立てで還元率は0.5~1%。一般カードの場合、低コストの投資信託では還元率が0.5%になります。貯まるのは楽天ポイントのみです。
SBI証券では「三井住友カード」などで積み立てができ、Vポイントが貯まります。積み立て以外でも取引に応じてポイントが貯まりますが、PayPayポイント、Pontaポイント、JALマイルなどが選べます。三井住友カードの一般カードでは還元率が最大0.5%ですが、ゴールドカードでは最大1%、プラチナプリファードでは最大3%と、還元率が高くなります(還元率は前年のカード利用額により異なる)。ほかにタカシマヤカードや東急カードでのクレカ積立もでき、ポイントが付与されます。
そのほか、マネックス証券やauカブコム証券にも、クレカ積立でのポイント付与があります。マネックス証券ではマネックスカードのほか、dカードでの積み立ても可能で、還元率は最大1.1%と、ほかと比べて高めです。
毎月2万円ずつ投資すると、還元率が0.5%では年間1200ポイント、還元率1%では2400ポイントが付与される計算です。お得に投資できるに越したことはありません。
そのほか、投信を保有している間、ポイントが貯まるサービスを行っているネット証券もあります。付与率は各社、投信や金額によって異なりますが、特に付与率が高いのが松井証券で、残高に応じて0.01~1%が付与されます。長期保有を前提として、こうした点もチェックするとよさそうです。
楽天経済圏を利用している人は楽天証券が向いていますし、ドコモユーザーならdカードで積み立てができ、還元率も高めなマネックス証券も有力な候補です。Vポイント、JALマイルなどを貯めたい人はSBI証券が適しており、特にVポイントユーザーにはおすすめです。