窓口や電話は論外「ネット証券一択」のワケ

NISAを始めるには、証券会社や銀行などにNISA口座を開く必要があります。持てるのは1人1口座。金融機関の変更は可能ですが、手間も時間もかかるので、最初から自分に合った金融機関を選びたいところです。銀行では株式やREIT、ETFなどへの投資ができませんから、これらの商品にも投資をしたいなら、銀行ではなく、証券会社が候補になります。

スマホを使って投資をする人
写真=iStock.com/Kitinut
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証券会社選びの大きなポイントは、取扱商品の多さと手数料の安さです。

取扱商品は金融機関によって異なり、主要なネット証券では多数の投資信託がラインアップされているのに対し、店舗を持つ銀行や証券会社では商品を数本程度に絞っていることもあります。

投資信託だけ買えればいいと思っても、投資に慣れたり、資金に余裕が出てきたりすると個別株などへの関心が高まることもありますから、最初から選択肢を広げておくのがベターです。米国株に興味がある人は、米国株の取扱銘柄数が多いかを確認しましょう。

手数料も重要です。つみたて投資枠で購入できる投信は売買の手数料がゼロのものに限定されています。そのため、どの金融機関でも手数料はかかりません。一方、成長投資枠で株式やETFを売買する際の手数料は金融機関によって異なります。

楽天証券やSBI証券などのネット証券ではNISAでの日本株取引は売買手数料が無料ですが、店舗型証券では有料である場合が多く、たとえば窓口で購入する場合、大和証券では最低2750円、野村証券では最低2860円の手数料がかかります。昔から電話注文を受け付けてくれていた金融機関が最近は対応してくれなくなったという話もよく聞きますし、証券会社の一部では顧客の保有残高によって対応のしかたを変えている可能性が高いと見ています。

したがって、今から新NISAの口座を開くなら、成長投資枠で個別株を売買するときもコストを安く抑えられるネット証券を利用しない手はありません。