「休むも相場」

長期つみたて投資なのに相場が気になってしょうがないという人には、「休むも相場」という格言を覚えておいてもらえたらと思います。投資は売る・買うだけでなく意図的に休むことも大事だという意味で、この世界では昔からよく言われています。

日々の相場を気にしていると、ちょっとした値動きにも理由をつけたくなってきます。そこで間違った理由を考えついてしまうと、おかしな行動に出てしまうことも。プロの投資家でもそうなるので、初心者ならなおさらです。

毎日相場を見続けていれば投資がうまくなるように思うかもしれませんが、それは違います。自分が見ていようがいまいが、相場は日々勝手に動いていきます。コントロールできないことに対して一喜一憂しているなと気づいたら、ぜひ「休むも相場」を思い出してください。

投資で勝つには「退場しないこと」が大事

他にも、僕が初心者の方に知っておいてほしいと思う言葉を4つ紹介します。

まずは「相場は明日もある」。以前、資産運用の会社にいたときに上司や先輩からよく言われた言葉です。買いどきや売りどきを1回逃したとしても相場は明日もあさってもある、だからチャンスは必ずまた来るという意味です。

これは、1度のミスで怖くなってやめてしまったりリスクの取り方を誤って一撃で退場を余儀なくされるようだと、次のチャンスを逃すことになりますよという意味でもあります。今回の暴落で投資断ちするのもアリだとは思いますが、今成功している人も負けは何度も経験してきています。それでも現在があるのは、負けても退場しなかったから。僕は、投資で勝つにはこの「退場しない」がとても大事だと思います。

※森永康平氏の話を基に編集部作成

「もうはまだなり まだはもうなり」も、よく言われている格言です。株価は、もう下げ止まるだろうと思ったらまだ下がったり、まだ上がるだろうと思ったらもう天井だったりと、投資家の思惑とは逆の方向へ動くものだということです。

どこが下げ止まりでどこが天井かなんて、どんなにすごい投資家でも予測できません。だからこそ初心者にとっては、予測のいらない長期つみたて投資が最適解になるわけです。

ですから、つみたて投資を始めたい、あるいは再挑戦したいと思っているのなら、来るかどうかわからないタイミングを待つのではなく、すぐにでも始めたほうがいいでしょう。とくに今回の暴落で売却してしまった人は、次の底値を待ちたいと考えるかもしれません。その気持ちもわかりますが、つみたて投資は期間が長くなるほど複利の効果がでます。始めた後に底値が来ても、「関係ないよね」と割り切る姿勢が必要です。