つみたて投資枠で購入できる低コストのインデックス投信も対象になっていますから、成長投資枠でも同じ投信を積み立て購入することもできます。あるいは、運用会社が銘柄を選択して投資するアクティブ運用型の投信を積み立て購入するのもよさそうです。

つみたて投資枠ではできないこと、買えないもの、を選ぶわけです。銘柄を絞り込んでいる投信など、インデックス投信より値動きが大きくなりやすいタイプでも、積み立て購入なら、時間分散効果によって、高値つかみをする失敗も避けやすいといえます。

すでに保有している銘柄はどうする?

株式を保有している人は、売るべきか持っていていいか、悩むこともあるでしょう。

しっかり理解しておきたいのは、「株は絶対に下がることがある」という点です。

日銀の利上げ予想や為替相場の変動、米国株の値動きなど、株価に関係するニュースが出ると、個別企業の業績などは関係なく、株式市場全体が影響を受けるのが通例です。そのため、業績がよく、将来性もあるピカピカの企業であっても、短期的に値下がりするのは珍しいことではありません。

短期的な下落に右往左往するのではなく、企業の状況に目を向けましょう。業績がどうか、成長性はどうかを確認することが重要です。業績などに大きな変化がないのであれば、売却を急ぐ必要性は低いと考えられそうです。

株価低迷のNTT株は売るべきか?

なかには、業績が悪化したために株価が下がる企業もあります。

今年、話題になった銘柄としてNTT株(日本電信電話)を例に整理すると、年初に約170円だった株価は1月下旬に約193円に上昇したものの、5月には170円を割り込み、8月中旬には約150円程度を推移しています。

NTT株が5月に大きく下落した要因は、2025年3月期について通期減益予想が発表されたからです。

売るべきかどうか悩む声も聞かれましたが、売り急ぐことはないと考えられます。