腹痛などの身体症状が出ることもある

また、子どもが心の問題だけでなく、「お腹が痛い」「気持ちが悪い」「頭が痛い」などの身体症状を訴えることもあります。そういう場合は、かかりつけの小児科(中学生まで)や内科(高校生)を受診しましょう。

受診の際、子どもは小学生以上でも、親に答えてもらおうとしたり、医師の質問に直接は答えず親のほうを向いてボソボソ話したりすることがあります。外から見てわかる症状はそれでもいいかもしれませんが、本人の気持ちやどう感じているかは本人にしかわかりませんね。保護者が代弁するのではなく、なるべく本人が答えるようにしましょう。

それから保護者が「学校が嫌だから体調が悪いと言っているだけなんです」などと勝手に答えるのも控えてください。詐病だと疑われたり、心因性の症状だと決めつけられたりするのは、お子さんにとって大変つらいことです。自分のことをわかってくれない、見当違いのお説教をされたと感じてしまったら、大人に助けを求めなくなる恐れがあります。

本当に体調が悪いのかもしれませんし、たとえ嘘の症状で休みたいのだとしても、「助けが必要」だというサインであることは間違いありません。小児科や内科を受診して身体的な病気が除外できれば、他のふさわしい診療科を見つけたり、支援センターに繋がったりすることができます。

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保護者も一人で抱え込まずに相談を

一方、保護者にとっても、子どもが学校に行きたがらないというのは、とても大きな問題です。この子は将来どうなってしまうのだろうと不安になるでしょうし、保護者である自分のせいかもしれないと責任を感じるかもしれませんし、日々のお世話も大変になるでしょう。そんなときには一人で悩まず、配偶者や親族、友人、子育て支援センター、児童相談所などに相談しましょう。

誰にも相談せず一人で抱え込んだ結果、何らかの要因で疲れ果てている子どもを「どうして学校に行けないの?」と問い詰めたり、「みんな学校に通えているのに、心が弱すぎるんじゃない? ここで頑張らないと」などと厳しく責めたり、「自分を変えないとダメ」と人格を否定したりすると、追い詰めることにもなりかねません。

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