プロローグをつくる「4つの方法」

では具体的にどうやって「プロローグ」をつくればいいのでしょうか。その方法を4つ紹介します。

ガマンをプロローグ化する

「夜、ネットフリックスで好きな映画を楽しむために昼間の仕事をがんばる」
「おいしいビールを飲むためにトレーニングして汗をかく」

イヤなことやつらいことを、その先にある「目的のためのプロローグ時間」にして、主従を逆転させる方法です。

マイナスの絶対値が大きいほど、目的を手にした時の喜びは大きくなります。

写真=iStock.com/mapo
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ストーリーをプロローグにする

ゴール(目的)を達成するまでのストーリーを自分でつくっていくことも、プロローグ化の方法のひとつです。

脳は事実の羅列だけだと印象に残りにくくできています。味気ない事実よりも、ストーリーのほうが感情に響き、モチベーションが上がったり記憶に刻まれやすくなります。

先ほど紹介した営業の話も、ストーリーをプロローグ化した一例です。

ビジネスの世界で「ストーリー戦略」という手法がありますが、これは時間の蓄積をストーリーに仕上げてプロローグ化するやり方といえます。

リサーチをプロローグ化する

たとえば、初めての人と会う前に、SNSなどでその人に関する情報を調べておく。「準備」というプロローグをつくっておくと、会った時にコミュニケーションがうまくいき、その時間の価値がより高くなります。そのためにも事前にリサーチ、準備が必要です。

観光に行った時に、その場所の歴史や地理などを知っているとより楽しめますが、それもプロローグ化です。

時間の蓄積をプロローグ化する

これは商品やサービスを提供する際の考え方です。

「まる3日煮込んでつくったデミグラスソース」「18カ月熟成させた生ハム」というように、時間の蓄積をプロローグ化して伝える方法です。

3日煮込んだものが味がいいとは限りませんが、プロローグ効果で、3日煮込んだソースにはお客さんにとって価値が生まれています。