勢いのあるスタートアップより大企業がいい

だから、これから成長するであろう会社に入るというのはよさそうな戦略に見えるが、実現の可能性に期待しないほうがいい。

安田修『中学3年生の息子に贈る、学校では教わらない「お金の真実」』(Gakken)

若いうちは、会社を判断する自分の観察力や分析力に自信があるので、「この会社は絶対伸びる!」と考えてしまいがちだが、その感覚はほぼ確実に、間違いだ。

実際にその会社が伸びたとしても、それはとても運がよかったというだけのことで、正しい予想ができているわけではない。

若いうちは特に、スタートアップ企業への就職は魅力的に感じるかもしれない。ただ、大学を卒業して最初(新卒)の就職先としては、意外に聞こえるかもしれないけど、大企業をお勧めする。理由は以下の通りだ。

・特定のスタートアップ企業が成功するかは、予想できない
・スタートアップから大企業への転職はなかなかできない
・大企業からスタートアップに転職すると重宝される
・スタートアップでは早くから仕事を任されるが、得られる経験は実は誰でもできることが多い
・大企業では重要な仕事を任されるまでに時間がかかるが、仕事の規模は大きく、得られる経験が実は大きい

あくまで新卒で入る1社目としてはという話で、正解だと言い切るほど強い根拠はない。一般的にはこういう感覚の大人が多いという程度のことで、参考までに知っておいてほしい。

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