フリーターはお勧めできない理由

雇われる側の目線に戻ろう。人に雇われて働くというのは、自分の時間を切り売りするということだ。同じ時間を売るなら、できるだけ高く売ったほうがよい。

君は自分の時間を、いくらで売るだろうか。会社員として長く過ごすつもりなら、生涯を通じていくら稼ぐかという長期的な視点が一つのポイントになってくる。最初は給料が低くても、後半で高くなることが期待できる業界もあるからだ。

その意味では、学生時代のアルバイトのような仕事を、社会人になっても続けることは、基本は勧められない。最低賃金に近い金額で、誰にでもできる仕事を続けても、キャリアを積んで高い給料がもらえるようになるとは思えないからだ。キャリアという言葉は聞いたことがあるだろうけど、簡単にいえば仕事で得た経験で、それも今後に役立ちそうなものとなる。

最終的には、給料も含めて納得できる、自分に合った仕事を見つけるとよいだろう。給料は少し低くても、職場の人間関係がよいとか、大きなストレスを感じずに働けるということに価値を見出すのであれば、そこに注目するのも悪くない。給料はもっとほしいけど成長できると感じる仕事なら、それも魅力的だろう。

学生時代に起業に挑戦してみる価値

どんな仕事で、いくらで自分の時間を売るか。これは、その次のキャリアを見据えながら、常に考え続けるだけの価値があるテーマとなる。

学生時代はキャリアがあるわけではないから、アルバイトもいろんな職業が選べるようにはならないだろうけど、なるべくなら今後の自分に役立ちそうなものを選ぶといい。

給料も得られるものもそんなに期待できないのなら、学生時代であっても何か他のことに没頭するのが得策だと僕は考える。スポーツに打ち込んだり、難関資格の一つでも取ったりするほうがいいかもしれない。

起業はもっとも有効な経験だろう。起業というと、ハードルが高いように感じてしまうかもしれない。でも今は、学生でも起業はそんなに珍しいことではない。小学生や中学生でも、起業している子がいるくらいだ。若いうちの失敗は、ダメージが少ないどころか人生の糧となるから、挑戦してみる価値は大いにある。