片付けをしなくても叱り続けてはいけない
次に、わがままなお子さんを自己肯定感が高い子どもに導く方法を3つ紹介します。
①肯定的なフィードバックをする
わがままなお子さんに対しては否定的な言葉をかけず、肯定的にとらえた言葉かけをすることです。小学校の男の子の例です。「片づけをせず、部屋を汚す。片づけなさいといってもいうことを聞かない」というご相談でした。
親としては「なんでこんなに散らかすの!」「何度いったらわかるの!」といってしまいたいところですよね。でもそんな言葉かけを毎日繰り返していたら、「ぼくは部屋を散らかす子、片づけられない子、何度いってもわからない子」という言葉のシャワーを浴びつづけ、自己肯定感は下がる一方です。
そこで親御さんに「片づけて!」と怒りたい気もちをこらえ、「今日はたくさん遊んだね〜よかったね〜」などといってもらうようにしました。まずはその子の存在を肯定し、次に行動を称賛するのです。片づけの声かけは、その後というわけです。
子どもが「共感してもらえた」と感じればOK
②わがままをいったことに対して、理解を示す
「なんで理解なんてしなくちゃいけないの?」という声が聞こえてきそうですが、これは理解を示すポーズでかまいません。
子どものわがままは一切聞かない、とシャットアウトしてしまうのではなく、わがままをいってきたら「なるほど、そうか」「うん、うん」と聞くだけでOKです。
わがままを頭から否定せず、フリでいいので「聞いているよ」という姿勢を示すことが大事です。子どもは共感してもらえたというだけで、ここにいていいんだという自己肯定感のきほんである安心感(心理的安全性)が湧き出てきます。