親子共通の課題としていっしょに向き合う

③一緒に考える
中島輝『何があっても「大丈夫。」と思える子に育つ 子どもの自己肯定感の教科書』(SBクリエイティブ)

子どもはわがままをいうことで自分の意見を伝えたいのです。でもお母さん、お父さんとは考え方が違います。だから対立したり否定したりするのではなく「いっしょに考えてみよう」と提案するのです。どちらか一方の課題ではなく、親子共通の課題としていっしょに考えること。これはアドラー心理学の「課題の分離」という方法で、子育てにも使えます。

たとえば「ゲームを毎日制限なくやりたい」といい張るお子さんがいたとします。

「ゲームが楽しいのはわかるよ。でもゲームに時間をとられて、勉強する時間がなくなるのは困るよね。勉強することは将来とても大切なことだから、ゲームの時間をどうするか、いっしょに考えてみようか」などと話し合っていきます。

わがままの背景には欲求不満がある

じつは、ここで紹介した3つの方法は、ある万引少年の親御さんからご相談を受けて、更生していった方法です。

わがままなお子さんというのは、全員ではありませんが、その背景に親御さんの愛情不足による欲求不満があることが多いのです。わがままをいうことで、親の気を引きたい、親に振り向いてほしいのです。

ですからこの3つの方法に加えて、ことあるごとに愛情を示したり、サポートする姿勢を示したり、忙しくても親子の時間をもつように意識してもらうと、より変化が早いでしょう。子どもの承認欲求をいちばん満たしてあげられるのはお母さん、お父さんです。

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