違う種類のものを組み合わせる
投資信託じたいが集まった資金で複数のものに分散して投資する性質を持っていますが、投資対象が同じ投資信託ばかり持っていたのでは、分散効果がありません。日本株で運用する投信の次は先進国株式で運用する投信、その次は先進国債券で運用する投信というように、違う種類のものを組み合わせていきましょう。
「ちょっと面倒!」と思った方は、「バランス型」とされる投資信託を狙えばOK。国内外の株式や債券などに幅広く分散投資するので、1本でも分散効果があります。
②インデックス型? アクティブ型?
「どのように」は2番目のポイント、「インデックス型かアクティブ型か」にかかわってきます。運用方法の分け方として代表的な二つが、市場の動きを示す指数に連動するように運用する方法と、指数を上回る成果を目指すように運用する方法。指数のことを「インデックス」というので、指標に連動するよう運用する投資信託を「インデックスファンド」といいます。ちなみに「ファンド」とは投資信託のことです。
一方、指数を上回る成果を目指すように運用する投資信託は「アクティブファンド」といいます。たとえば、日本株式の代表的な指数には、日経平均株価(日経225)やTOPIX(トピックス、東証株価指数)がありますが、TOPIXをベンチマーク(目標)にしているアクティブファンドの場合、TOPIXを上回る値上がりを目指して日本株式で運用するということです。
目指すからといって、必ずしもベンチマークを上回る成果があるとは限りません。なかには好調のものもありますが、長期的に好成績を続けられるアクティブファンドは少ないとされています。積立投資にはインデックスファンドから選ぶのがオススメです
③運用管理費用などのコストは?
というのも、3番目のポイント「運用管理費用などのコストは?」につながるからです。先に「投資信託を保有している間にかかる運用管理費用(=信託報酬)」について触れましたが、これがアクティブファンドは高目に設定されているのです。組み入れ銘柄のリサーチなどで、インデックスファンドより運用にかかわるコストが高くなるのが理由です。日本株のインデックスファンドの運用管理費用は0.1%台と低いものも多いですが、アクティブファンドだと1%前後となっています。
運用管理費用は保有中ずっとかかっていくので、その分手元に残る収益が少なくなるわけですから、長期での増え方にじわじわ影響していきます。低いに越したことはないのです。そのため「長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託」として金融庁が限定している282本のうち、インデックスファンドが227本なのに対し、アクティブファンドは47本と少なめになっています(あと「ETF=上場投資信託」が8本)。
なお、投資信託のコストには購入時にかかる手数料もありますが、つみたて投資枠では購入時手数料がかからない投信が対象になっているので、手数料ゼロで積み立てることができます。