「たまたまおかしな若者と会った」と考えられるか

たとえ嫌いな人であっても、「いつだってあいつは……」と考えるのではなく、「今日はたまたま……」と大目に見てあげるようにすると、そんなに腹も立ちませんし、イライラして自分の血圧を上げるのもバカバカしくなって、水に流せるようになります。

たとえば、若者のことを、あるいは、年配者のことを悪くとらえる人がいます。

たまたまチャラチャラした若者に不愉快な思いをしたとか、たまたま年配者に嫌がらせをされた、ということが原因だと思いますが、一部の若者や年配者を嫌うのではなく、「すべての若者(年配者)が嫌い」という方向に進んでしまうことが少なくありません。

こうなると、あらゆる若者(年配者)との付き合いでストレスを感じることになってしまいます。

そうならないためには、次のように考えるといいですね。

「たまたまおかしな若者と会った」
「たまたま怒りっぽい年配者にイヤなことをされた」

こんなふうに考えれば、ストレスを感じることも減らせるでしょう。

あらかじめ「断りのセリフ」を考えておく

本当はそんなことをやりたくもないのに、「相手が気を悪くするのではないか」などと考え、うまく断れない人がいます。

人当たりのいい人ほど、断りきれずに悩んでいるのではないかと思います。

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本当はまっすぐ帰宅したいのに、上司や同僚から「飲みに行こう」と誘われると、どうしても断れない。そういう人は、お金と時間をムダにするので、後になって不愉快な気分になるのです。

もしこういう悩みを抱えているのなら、上手な拒絶法をお教えしましょう。

そのやり方とは、あらかじめ拒絶のセリフを考えておき、拒絶する練習を自宅で何回もしておくこと。こうすれば、仮にイヤな誘いを受けても、自動人形のようにそのセリフを口に出せるようになります。

俳優さんや女優さんになったつもりで、暗記したセリフを読み上げるだけなら、だれにでもできるのではないでしょうか。

アメリカにあるアラバマ大学のジョン・ロックマンは、ある学校の小学4年生と5年生に、タバコやアルコール、あるいはドラッグを友だちから勧められたとき、どうやって拒絶するのかを教えました。

たとえば、友人や先輩から「タバコを吸っている人って、クールだよね」と言われたときには、「ちっともカッコよくなんてないよ、ただの依存症じゃないか」とすぐに切り返せるようにトレーニングしたのです。