保険証廃止はマイナンバーカードを存続させるため

河野大臣がNHKの日曜討論で、「マイナンバーカードという名前を変えるべきだと個人的には思う」と発言して、その後、松野博一官房長官が否定する場面があった。これは番号よりもICチップの電子証明書が重要なカギの役割をしているためだ。

つまり、ポイントを大盤振る舞いしてやっと8割に達したカードが、国民に使われなければ次々に失効していく。おそらく保険証を強制的に廃止しようとしているのは、利便性を増すためではなく、マイナンバーカードを存続させるためだろう。結局、デジタル化を進める「D」側の人たちは自分たちのペースで自分たちの考えるデジタル化を進めようとしているのだろう。一方で「X」側にいる役所などの職員も旧来の仕事の仕方を極力見直さないで済ませようとしている。

結局最後は、「世界で最も複雑なシステム」(政府に近いIT専門家)と言われる膨大な仕組みが出来上がるのだろう。複雑になればなるほど「ヒューマンエラー」は生じる。マイナンバーを巡る混乱は残念ながらまだ当分続くことになりそうだ。

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