この「謝罪騒動」は茶番に終わると思っていた
私は、週刊文春のキャンペーン、そして、その後の裁判勝利、以降続いた彼らの文春への圧力の数々を経験していたため、元々この「謝罪騒動」は茶番に終わると思っていました。
ジャニーズ側の記者会見は、危機管理専門弁護士を起用したり、NG記者リストをつくったりと、事実を直視し、公開するより、時間がたてばみんなが忘れるという作戦だったと睨んでいました。
そして、それは見事にうまくいっているようにみえます。たしかに補償は少しは行われていますが、解決の速度はきわめて遅いといわざるを得ません。
反省したはずのメディアも、新年になって、4月改編のドラマでは木村拓哉主演の番組が発表されるなど、続々ドラマ主演の話が飛び出してきました。
ジャニーズ抜きのNHK紅白歌合戦が史上最低視聴率を記録したり、ジャニーズ中心のカウントダウンTVをバラエティ「逃走中」に切り換えたものの視聴率は3.4%。もう、ジャニーズ頼みの編成に戻ろうとしているのです。
メディア、特にテレビ局は、ジャニーズに忖度し、性加害の場所まで提供した、いわば共犯者であるという自覚があまりに足りないと思うのは私だけでしょうか。
殻にこもって、なんとか逃げようとする人間に大声を上げても、立ち止まるはずはありません。いや、国民全体も、記者会見をみて、記者のパフォーマンスでしかない行動に呆れ、メディアの反省もジャニーズの反省も一時のことだと悟ってしまったのではないかと思います。