ビジネスの成否を左右する「英語の時代」

【電機】英語力なしにはビジネスは回らなくなってきている。海外のビジネス情報を収集するにしても、いちいち翻訳していては遅すぎる。ましてや即断即決をしないといけないときに、通訳を探していたんではビジネスチャンスすら失う。だから、グローバルに展開しようとすれば、少なくとも事業部門に携わる全員が英語をある程度できないと仕事にならない。

【外資】それは管理職に限らない。昔は役員用の英語の秘書がいて、役員の書いた日本語を英語に打ち直してメールを出していたが、今は役員自らメールを出すようになっている。秘書に頼んで英語に翻訳させる役員は今どきいないだろう。

【通信】実はいる。うちの社長は海外部門の経験者であり、役員の半分は海外経験者が占めるようになった。それでも半分は英語が上手だとはいえない。いまだに英語ができる秘書に海外メールの作成を依頼している(笑)。

【IT】今後は英語力が出世や報酬につながることは間違いないが、それ以外に可能性が広がることも確かだ。英語ができれば違う職種に就ける可能性もある。また、外国人との出会いが多くなり、そのネットワークは大きな財産になる。仕事の幅も広がるのは間違いない。

【外資】自分は英語ができないからと諦めないことだ。40歳を過ぎてもやる気になればある程度の英語力は十分マスターできる。ベルリンの壁が崩壊し、新たに独立した国を天皇陛下が訪問するというので、現地の言葉を知らないフィンランド大使館に勤務していた日本の外交官が通訳を命じられ、半年間で必死に勉強し、3カ国語を覚えたという話がある。ミッションを与えれば誰だって絶対に話せるようになるし、そうやってこそ外国語は習得できるものだ。

(宇佐見利明=撮影)
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