幼馴染の同級生グループの内輪受けが人気
Z世代を対象としたotalabの「YouTuberに関する実態調査」(2023年4月)によると、Z世代の好むYouTuberは、1位「平成フラミンゴ」、2位「コムドット」、3位「東海オンエア」などとなっている。
12月初めに動画投稿の一時休止を発表した「平成フラミンゴ」は、小学1年生からの親友という独身アラサー女性2人組YouTuberだ。「JKあるある」「高校生あるある」などのあるあるネタが学生にウケて大人気となった。
冒頭でも紹介した「東海オンエア」は、「虫眼鏡」以外5人はすべて同じ高校の同級生であり、地元岡崎ネタ、高校ネタなどが頻繁に出てくる。
しばゆー、りょう、虫眼鏡という理系チーム、てつや、としみつ、ゆめまるという文系チームが対決を繰り広げ、「【めちゃむずい】想像だけでコーラ作り対決‼」「【ゼロからの仕込み】ガチンコ‼ラーメン作り対決!!!!!」などが2000万~3000万回再生されている「文理対決」。
「寝たら即帰宅」というルールでメンバーで旅行する「寝たら即帰宅の旅」シリーズでは、「【山奥のリゾート】2泊3日!寝たら“即帰宅”の旅!Part1」など、見ているとグループの仲の良さが伝わる動画ばかりとなっている。
「コムドット」は中学からの同級生5人組YouTuberであり、「地元ノリを全国へ」をスローガンに活動している。地元のコンビニや地元の友達が登場する地元ネタがウケて人気となった。
「地元の仲間の集まり」を疑似体験
Z世代から支持を得るYouTuberには、ある共通点がある。学生時代からの幼馴染グループやコンビであり、とにかく仲がいいこと。東海オンエアやコムドットなど、プライベートネタや身内ネタ、内輪受けが多くて地元感が強く、学生時代のノリが感じられるものが多い。
この反対が、お笑いやアイドルグループなどにはよく見かけるビジネスのために組んだコンビやグループ集団だろう。しかしそのようなビジネスグループでは見られない、たとえYouTube配信がなくても、プライベートで会って仲良く遊んでいそうな印象を受けるグループが人気なのだ。
本来、そのような身内の輪に入れてもらうことは難しい。しかし、彼らのような動画を見ることで、自分たちも仲間に入れたような気持ちを味わえる。動画を見ることで、地元の仲間の集まりに入れてもらえたような、疑似体験ができるというわけだ。