Z世代は自分にない「強い絆」に憧れている
なぜZ世代は地元の幼馴染グループの内輪ノリを好むのだろうか。それは、彼らができないこと、持っていない関係だからではないか。
Z世代は、SNSでも人間関係や興味関心などによって複数のアカウントで顔を使い分けている。誰かにすべてをさらけ出すことはなく、適度な距離感を持って付き合うことが一般的だ。
大学生など周囲に異性がたくさんいる状況でも、「身近な人と恋愛して居場所がなくなると怖いから」とマッチングアプリで出会いを求める。匿名のアカウントでしか本音が言えない、ネットの友達の方がリアルの友達より多いという若者もいる。
そんな若者たちにとって、彼らが持つ強い絆、地元感、仲の良さは憧れの対象となっているのではないか。自分たちにない絆やつながり、地元感や仲間感を見て、疑似体験を通して癒やされたり、楽しんだりしているのだろう。
Z世代にとっては、仲の良さの象徴である東海オンエアがバラバラになってしまうのは避けたいことだったため、今回の公開討論から一時活動休止までの一連の動きを「自分事」のように大騒ぎしたのではないだろうか。
パーソナルな時代は自由だが、孤独でもある。「地元の幼馴染」という友人関係を実際に築ける人は少なく、だからこそZ世代は憧れの気持ちを抱いているようだ。気になった方は、YouTubeで確認してみてはいかがだろうか。