株式投資は難しくない。日常生活の延長線上でできる

【パックン】そうかもしれない。新しいNISAを評価した上でお勧めの投資法とか、お金の育て方は何でしょう。

【エミン】私は株式投資の基礎を教えているけど、やはり自分の日常生活の中で気になった企業、応援したい企業の株を買って長期で持つのがいいでしょうね。それが本来の株式投資です。その中で配当が得られればなおいいですしね。

【パックン】そうだね。

【エミン】日々の生活でお世話になっている企業は山ほどあるでしょ。人は朝起きてから夜寝るまでに、おそらく200社から300社の商品やサービスのお世話になっています。その中に自分が応援したい上場会社は必ずあるはずです。

みんな株式投資を難しく考えていますが、実際はきわめてシンプルです。いままで儲かった人はディズニーランドが好きだからオリエンタルランドを買った、武田薬品工業の薬で病気が治ったから買った人など、すごくシンプルに株式投資を実践した人です。

ビジネスモデルの分かりやすい業種なら投資で成功しやすい

【パックン】そうですね。

【エミン】飲食業やアパレルでは、初期段階で店舗を増やすときに株価が伸びるケースは多くあります。飲食業などはビジネスモデルもわかりやすいので、個人投資家でもチャンスがあります。家の近くに新しいチェーン店ができたときに行ってみて、おいしかったらそれが投資の気づきになるよね。

撮影=市来朋久
飲食業などはビジネスモデルもわかりやすいので「個人投資家でもチャンスがある」とエミンさん。

【パックン】私が投資する場合は、ビジネスモデルが理解できる企業を大事にしていますね。たとえば、温暖化で自然災害が増えていて、その復興には建設が必要。だったら重機が売れるんじゃないかと発想します。

【エミン】それはとてもいい考え方ですね。「風が吹けば桶屋が儲かる」と言いますけど、そういう発想は必要ですね。

【パックン】あるいは市場の原理を把握していれば、市場全体に投資する選択肢もあると思います。ETFのインデックスファンドなどで。