バブル崩壊と長期低迷が続く
前回の阪神日本一から38年、日本経済はずっと伸び悩んでおり、今年はドイツに名目GDPで抜かれる予想です。数年後にはインドにも抜かれると推測されています。名目国内総生産(GDP)の世界シェアは、38年前の半分以下です。
また、この38年の間に一時は80円を切る水準まで円高が進んだのですが、現在の150円前後という為替レートは、1985年のプラザ合意からしばらくした水準と変わらないというのは歴史の偶然でしょうか。
ここまで述べたように、前回阪神が日本一になった時には、その直後にバブル経済が始まり日本経済は世界でのプレゼンスを高めましたが、その後、経済が長期間にわたり低迷しました。消費税は上がるものの、国民の給料はほぼ上がっていません。かつて円高時代の日本人は海外旅行を格安で楽しみましたが、今は大勢のインバウンドの客は日本旅行をリーズナブルに満喫しています。
岡田阪神の優勝は日本経済のターニングポイントとなるのでしょうか。吉か凶か、どのような変化をもたらすのか。ロシアとウクライナ、イスラエルとパレスチナ、各地で激化する衝突は日本のさらなる物価高の要因になる中、タイガースの栄冠が、企業業績や社員給与アップの機運を後押ししてくれたら……。来シーズンのプロ野球の動向とともに、注目していきたいです。