ニヤニヤするだけで話を聞かない男もいる

山口さんが関わる企業の男性でも、ニヤニヤしているだけで、重要な話を聞かない人もいた。でも、そのような男性にはもう慣れっこだと山口さんは言う。

「そういう人たちに『話を聞いてください』って言っても届かないので、『優秀な女性社員を活用するため、会社の健康経営にはフェムテックが重要です』と力説します。そうすると、聞いてくれることが増えました」と山口さんは笑う。

とにかく山口さんは打たれ強い。周囲からの逆風があったとしても決してヘコまない。

「私、中学、高校とすごい不良、いわゆる横浜のヤンキーだったんで、根性は据わっていると思います。当時学校にほとんど行ってなくて、その辺をバイクで走り回ってた(笑)。このままじゃダメだと働き出してからは一転、エステティシャンとしてトップセールスを続けていたので、周囲からいろいろ言われたりしましたけど、全く気にしません」

「あなた膣トレやりなさい。肌が変わるわよ」

山口さんとの出会いによって、運命が変わった女性がいる。山口さんの右腕、秘書の鶴山りかさん(40歳)だ。鶴山さん本人も膣ケア・膣トレの講師も行う。

写真提供=山口明美

彼女はなんと10年の間に8人の子を出産した。もともと健康だったが、山口さんと出会った4年前は、産後の壮絶な尿もれに悩み、肌が最悪な状態だったという。

「初めて会ったとき、私の顔を見るなり『あなた膣トレやりなさい。肌が変わるわよ』って(山口)明美先生に言われて。要するに暗に肌が汚いわよって言いたかったらしいんです(苦笑)。私も美容業界で働いていましたが、膣ケア・膣トレできれいになるなんて半信半疑でした。でも明美先生の教える通りに実践したら、不思議なことに1カ月で肌の状態は改善されて、おまけにどんどん痩せて。ジャンプしただけで起こった尿もれも収まってきました。やはり膣内の環境が乱れていたんですね。そこが良くなったので、いろんなトラブルが解消されたのだと思います。明美先生の一番弟子になりたい! と決心しました」

食生活も変え、膣周りの筋肉を動かして膣を締めるという体操も繰り返した(例えば、椅子に座った状態で“3つの穴”を肛門→尿道→膣の順番に締めていくエクササイズ。鼻から大きく息を吸って、口から吐くと同時に肛門、尿道、膣をそれぞれ締めた状態で各5秒キープを10回セット)。さらには、夫婦生活の質も上がり自分の感度も高まったそうだ。おのずとセックスレスとも無縁で、夫婦仲もすこぶる良い。

鶴山さんは山口さんを「とてもストイック」と評する。時間があれば座ったままでできる膣トレを行い、ストレッチポールを使ったトレーニングをする姿はまるでアスリートのようだという。骨盤底筋はインナーマッスルでもあり、ここが十分に鍛えられると血流もアップする。

こうなるともはや、フレンドリーな「ちつねえ」ではなく、もはや「ちつ先生」の風格を持つと言えるかもしれない。

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