「キャンパスに足を運んで」という陛下の期待

それから半世紀近く経過した現在では、多くの大学で留学生や帰国子女の受け入れが拡大し、交換留学制度などが整えられている。卒業後に留学という形にこだわらずに早くから国際経験を積んでいただくことが可能だし、それができる大学が良いと思う。

一方、愛子さまはこの4月に学習院大学の4年生に進級されるはずだが、現在のところもっぱらリモート学習で対応されている。キャンパスを訪れられたのもごくわずかだという。

天皇陛下は昨年の誕生日の記者会見で、御自身の大学生活を振り返られ、「大学では様々な人たちと顔を合わせて授業を受けたり、放課後の部活動で一緒に参加したり、見ず知らずの人と学生食堂で隣り合ったり、新しい発見と経験の連続であったように思います」「そういう意味でも、愛子には、感染症が落ち着いて、いつの日かキャンパスに足を運べるようになるとよいなとは思います」と仰っていた。

また、愛子さまは歌会始にあたって「もみぢ葉の 散り敷く道を 歩みきて 浮かぶ横顔 友との家路」という歌を詠まれた。

愛子さま、悠仁さまを巡る報道の理不尽さ

ぜひとも、4月からの最終学年には、普通の学生生活を楽しんでいただきたいものだと私も願ってきた。

2月23日の今年の天皇誕生日の陛下の記者会見では、昨年の趣旨をくりかえされるとともに、「いろいろな方からたくさんのことを学び、様々な経験を積み重ねながら視野を広げ、自らの考えを深めていってほしいと願っています」と仰っていた。

そしてその直後には、一部の報道機関が、4月からは通学されるようだと報道しているので、それが事実であることを期待したい。

しかし、いろいろ事情があるにせよ、学習院大学も、もう少し早くいろいろ努力や工夫するべきだった。

また、感染防止に気を遣うなら、両陛下とは別のところに住まわれるとか、家庭内で接触を減らすなどの対策を考えるのが適切だ。過去の内親王は、一般人として暮らす将来に備えて早くから別に住まれることがあったし、御所は広いのだから、家庭内での感染防止は一般家庭よりはるかに容易である。

また、週刊誌報道のなかには、両陛下に感染させないために、愛子さまがキャンパスライフを諦めておられるのは親孝行で立派とか書いているものがあったが、悠仁さまは八方塞がりになるように追い込む一方、愛子さまには不自然な状況をそのまま続けることを推奨するのは、陛下の願いを応援することにもならないのでないかと首をかしげてきた。

陛下も仰っていたように、皇族にとっては学生生活は一般人にとって以上に貴重なチャンスなのだ。