【化学】うちも生産部門の部長クラスを現地に派遣しているが、そこで成果を出すか出さないかが出世の分かれ目になっている。最近も54歳の現地の生産拠点のトップを外したことがある。従業員と揉めて生産がストップしたのだが、彼は本社にどうすればいいか判断を求めてくる始末で、結局解決することはできなかった。うちは55歳役職定年制があるので、彼がそこで成功していれば役員になっていたかもしれない。しかし、結果的に役職定年で一兵卒に戻るしかない。
【IT】うちは、現地法人の役員に出向させるが、役員にとどまる限りは役職定年の対象にしないことにしている。でも先ほどの彼は53歳だったが、部長から降ろして別の国に一般社員として異動させた。日本では課長の等級だから日本に戻ると、役職定年にひっかかり一兵卒になるしかない。こっちとしては気の毒だと思うが、53歳なら後がないわけで任された以上、死に物狂いになってやらなければダメだよ。
【通信】部長、事業部長になっても決して安泰ではない。失敗するとすぐに代えられるし、ストレス度も高い。その環境をものともしない強靱なタイプでなければ務まらないと思うね。
【サービス】今は、使えないと関連会社に飛ばすという時代でもない。昔は結構、部長職の人間を関連会社に出すと、先方に喜ばれたりした。しかし、業績が低迷し、玉石混淆で出すようになると、向こうも学習して、「もういりません」と言うようになっている。我々も押しつけることはしていないし、いらないのであれば辞めてもらおうかということになる。
【通信】本体でダメな管理職を預かってくれる関連会社はうちにもない。子会社の社長も会社が2期連続で赤字を出したか、もしくは3期連続で予算未達成なら退任してもらうことにしているので、彼らも必死だ。子会社の社長は本社の役員も兼務しており、首を切るのは社員よりもたやすいからね。