【サービス】最近は昇格させる際に、将来の課長候補は誰か、将来の部長は誰がいいかについて細かく管掌役員からヒアリングしている。たとえば同じような成績を残している35歳の優秀な社員が2人いたとすれば、管掌役員と話をして、1人は、将来部長までいきそうだとか、もう1人は課長どまりかもしれないな、とかいろいろ聞いて確認している。そして実際に登用については役員に「部長までいきそうだと言っていましたよね。それなら彼にチャレンジさせてもいいですね」と言って課長に上げている。
【化学】うちは、過去2期の人事考課が一定レベル以下の場合、降格の対象になる。もちろん、何人上げて、何人降ろすかは会社業績によっても変わるが。
【IT】うちも2年続けてB以下だったら降格という基準はある。しかし、ダメだと思えば2年も待たずに1年で降ろすこともある。これはひどいなあと思ったら、半期で降ろすこともしている。半期決算の時代であるし、経営が1年単位で動いているときに2年というのはおかしいと社内で議論している。
【金融】子会社に転出させると、ほとんどの人は飛ばされたと思うだろうが、本人を鍛える意味もある。たとえば、上司から、おまえやれと言われて、子会社に転出して「まさか俺がやるとは思わなかった」と言うやつは、2度と戻ってこれないな。
【IT】それは言えるな。最近、アジアの工場のマネジメントが機能していないということで現地駐在の責任者に会いにいった。彼は本社の生産再編プロジェクトの一員であり、生産ラインの改善について提案があった。それじゃ、おまえがやれということで、部長職にあったが派遣することにした。そのときに発したのがやはり「えっ、自分がやるの」という言葉だった。そして現地に出向くと、逆に生産性が低下していた。半年見て、これはダメだと思い交代させたかったが、結果的に1年で辞めさせることになった。