「なった後どうするか」を考えておくことが大切

だから、認知症だと診断されても、いきなり日常生活に壊滅的な支障が生まれることはありませんので、慌てる必要はありません。

これを読んだだけでも、多くの方が思っている「認知症になったら人生が終わり」というイメージが、大きく変わるのではないでしょうか。

昨今では脳トレをはじめ、認知症に「ならないための対策」は広く世に知られています。しかし、それで防ぐことはできません。たしかに対策は大事かもしれませんが、大切なのは「なった後どうするか」を考えておくことです。

たとえば、初期の認知症では、物忘れの傾向がみられることがあります。ただ「昨日の夕飯が思い出せない」「スーパーに来たのに何を買おうとしていたのかが思い出せない」などの物忘れであれば、そこまで生活に支障をきたすことはありません。

認知症を遅らせる効果的な対策は「睡眠」

夕飯の内容を忘れても日常生活で困ることはほとんどありませんし、どうしても思い出したいなら、パートナーに「昨日、何食べたっけ?」と確認すればいい。何なら、毎食、スマホで写真を撮っておけば、後から振り返ることもできます。

スーパーで買う物を忘れてしまうのなら、事前にメモを作って、持っておけば済むことです。もし、メモだと忘れてしまうのなら、手の平に買い物リストを書いてもいい。スマホのメモ機能も使えます。

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すべての病気に共通することですが、過度な不安を抱き、生活に神経をとがらせると、人生はますます窮屈なものになってしまいます。「認知症は正しい知識さえあれば、さほど怖いものではない」ときちんと認識していれば、大丈夫。不安に足をすくわれない日々を送ってください。

認知症はあくまで老化の一環なので、いまだ科学的な対処法は見つかっていません。ただ、認知症をできる限り遅らせるのに効果的な方法はいくつかあるとされています。

その中で、最も重要な対策法の一つが「睡眠」です。