固有名詞を使う3つのメリット

固有名詞を使うことで次の3つのメリットがあります。

①説得しやすい

たとえば上司にインスタグラムの企業アカウントの開設を申請したい場合、「最近あるバッグメーカーがインスタ広告で売上が3倍になった」というより、「ABCデザイン(仮名)がインスタ広告で売上が3倍になった」という方が上司の心も動くでしょう。

信憑性があるからです。

②印象が良くなる

誰しも人は名前を呼ばれたいものです。

名前を呼ばれた人は相手に好印象を抱きやすいものです。

ある成績のいい営業マンの方とお話をした際、何度も相手の名前を呼ぶことは記憶の定着にもつながると言ってましたが、まさにそうだなと思いました。

③フックになる

私は講演で自己紹介する際や、新たに人と話す時、次のように伝えています。

「北海道から沖縄まで全国講演をしております。47都道府県のうち39カ所回っています。残り8県です」

以前は「全国を講演で回っています」と伝えていました。

その頃に比べて相手の食いつきがよくなりました。

次のような質問をいただきました。

「私沖縄出身なんです。沖縄も来ましたか?」
「北海道のどこに来たんですか?」
「残り8県ってどこ? その中に佐賀県は入ってないよね」

固有名詞には相手も食いつきやすいのです。

これは普段の社内の会話でもそうです。

今、個人情報保護法で雑談が難しいなんていう人がいますが、いくらでもこの固有名詞を使えば、食いつきは生まれます。

吉田幸弘『部下も上司も動かす 武器としての伝え方』(自由国民社)

「そこの○○弁当の生姜焼き弁当美味しかったです」
「川豊のうなぎ最高でした」
「先日念願だった京都の龍安寺の石庭に行けました」

そして何より固有名詞は複数の解釈がないのでしっかり伝わります。

固有名詞を使えば間違った伝わり方も防ぐことができます。

一方で、集合名詞は使い方に注意が必要です。

ネガティブなことを伝えようとする際に、「今年の新人は」「外国人は」「営業部は」と一括りにしてしまうと偏見になってしまう可能性があります。

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